毎年、今頃の時期になると、
エアコンガスクリーニングのご依頼が増えてきます。

涼しい時期では分かりにくいのですが、
気温が上がってくるとエアコンの効きの良し悪しがはっきりしてくるので、
整備工場などに駆け込むことになる訳です。

ところで、カーエアコンと家庭用エアコンとは
空気を冷やす仕組みとしては同じです。

しかし、家庭用エアコンではガスのメンテンスなどをすることはあまり聞きませんが、
カーエアコンの場合はエアコンガスのメンテンスをしなければならない状況をよく見ます。

なぜそういう状況になるのでしょう?
車の場合、ホースなどの接続部、ホースとフィッティングのかしめ部や、
エバポレーター、コンデンサーといった熱交換器など
ガス漏れを起こしやすい部分があります。

最もガス漏れを起こしやすいのはホースの接続部ですが、
接続部には内部の高圧ガスをシール(密閉)するためのゴム部品Oリングがセットされています。
要は、ガス漏れを防ぐためのパッキンですね。
多くの場合はこのOリングが劣化してシール性(密閉性)が落ちてしまうことでガス漏れを起こしますが、
走行中の振動やその他の原因でもガス漏れすることがあります。

実は、車によっても個体差があり、
漏れてしまう車があるかと思えば、
同じ車種であっても全く漏れない車もあります。

こればかりはどうにもなりません。

では、ガス漏れを修理するにはどうすれば良いのでしょう?

エアコンのガス漏れを修理するには、まずどこからガスが漏れているかを点検する必要があります。
点検方法としてはガス漏れ検知器を使う方法と、
エアコンガスの通路に特殊な蛍光塗料を混入させ、
その蛍光塗料の漏れ跡を探してガスが漏れた場所を特定する方法などがあります。

ガス漏れがホースなどの接続部だった場合は、
接続部を外し、Oリングを交換してやるだけで修理できます。
ただし、エアコンの配管はエンジンルーム内を複雑な経路で取りまわされているため、
漏れが発生している場所によっては作業に手間が掛かることもあります。

また、ホースとフィッティングのかしめ部からガス漏れが発生している場合には、
ホースそのものを交換する必要があります。
車によっては作業性に難点がある場合がありますし、
輸入車ではホースの部品代がけっこうな価格であることが多いので、少々厄介かもしれません。

とはいえ、これからの季節にカーエアコンが効かないと大変です。
熱中症になる恐れもありますので、
あまり効かないなと感じた場合には一度点検されることをお薦めします。(^^)

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