こんにちは!
最近輸入車の入庫が増えている当店なのですが、今回はベンツS550のATF交換のご依頼を頂きました。
今回交換を行うこちらの車輌は10万キロを越えています。
デリケートなATF・・・
交換手順やオイル量の測定方法を知らずに交換してしまうとかえって故障してしまいトラブルの原因になります。
早速アンダーカバーを取り外し、ATFを抜きます。
規定量を超えた分がドレンボルトから排出される構造なので、実際には殆ど抜けません。
なのでオイルパンを取り外します。
オイルパンを取り外すと4L程ATFが抜けました。
それでも全量の半分くらいでしょうか。。。
抜けたオイル
NEWオイル
元々濃い青色をしているのでわかり難いですが、
比較すると真っ黒になっています。
取り外したオイルパンとストレーナーは鉄粉まみれになっていました。
恐らく今まで無交換だったのでしょう・・・オートマも滑るわけです。
勿論ストレーナーは新品へ交換。
比較すると汚れ具合は一目瞭然ですね!!
オイルパンと磁石は清掃し再利用します。
ガスケットも勿論新品へ交換です。
割としっかり作られているので漏れる心配もなさそうです。
後は組み上げて規定量のオイルを入れて作業終了といきたいのですが、
ミッション内部に約半分の交換されていないATFが残ってしまっています。
そこで活躍するのがこのトルコン太郎です!!!
ATFのクーラーラインに割り込ませることでオイルが循環しているサイクルの中でATFの交換が可能なので、
鉄粉がバルブボディを詰まらせる心配がありません。
また、新油・旧油・現油が上のモニターで確認できるので、どの適度キレイになったか目視で確認出来ます。
このトルコン太郎を使って残りのATFを圧送、抜取りを繰り返して綺麗にしていきます。
容量の倍程の量を交換してあげると新油に近いくらい綺麗になりますよ。
あとはこちらのW221は、油温が40℃の時にドレンからオイルが出なくなるところが規定量なので、
そこでボルトを締め作業完了となります。
交換後に試乗してみると、明らかに変速がスムーズになりました。
粘度低下も改善され燃費も良くなっている事でしょう♪